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【コラム】‘刷新右派’ 新しい波を起こすため血と汗と涙を流せ

柳 グンイルデイリーNK顧問

2007.12.27

 BBK 事件に対する検察の捜査発表を “信じられない”と言う世論が 61% にも達したのに李明博候補は 500万票以上の圧倒的な票差で当選した。これは一言でいって韓国左派のヘゲモニー喪失を反映したものだ。
 重要なことはこの左派の凋落と右派の逆転を韓国の右派が果してまともに消化することができるのかということだ。
左派は今回の大統領選挙をきっかけに一旦は散りぢりになるかも知れない。しかしその空白を埋める右派は、新しい時代を担うに値する知的、道徳的、文化的態勢を整えているのだろうか?
知的状況を見たとき、韓国右派の知的思惟の内容が何であるかが不透明だ。
 ただわかりやすい言葉で‘市場経済’と言うものの、その一言で韓国保守主義、自由主義の価値論的位相を充分に説明できたとは思えない。少なくともイギリスのサッチャーやフランスのサルコジ、ドイツのメルケル位の右派的カリスマでも確立されていれば良いのだが、現状では 'BBK 論難にもかかわらず…' 程度で満足しなければならないのでもどかしい。
 道徳的側面はどうだろうか?
 巨大企業と係わった繰り返しの‘真実ゲーム’で見られるように、韓国の支配エリートは相変らず利権疑惑から自由ではない。
 ほとんど死にかけている左派はここを集中的に追及して、20%の‘持てる悪玉’と 80%の‘持たざる善玉’の対決論理で私たちの社会を炊きつけようとしている。
 韓国の '保守'がこうしたことから脱することができないかぎり右派執権はいくらも行かずにまた左派の大々的な反撃に直面するだろう。
 また文化インフラはどうなのか?
 今は経済があまりにも忙しいので誰かが '金づるはここにある!'と叫べばすべての人がワーと押しかける状況だ。もちろんこれを咎めることができない世相である。
 しかし、あまりにも‘お金お金’と騒いだばっかりに韓国‘保守’は文化、芸術、学術、映像、出版、ポータルなど‘頭脳と心臓’の分野で左派に一敗地にまみれてしまった。
 このような状況で韓国有権者の多数派は "他に方法がない"と言いながら‘経済大統領’を自任したハンナラ党候補に票を与えた。
 しかし実際に執権した後、ハンナラ党が汚ない利権争いに突入したその瞬間から韓国政治は収拾のつかない暴風の中に巻き込まれていくかもしれない。
 左派の組織的なサボタージュ、執権勢力内部の泥田闘狗、それを統制することができない右派陣営の知的、道徳的、文化的リーダーシップの欠如などが重なって、彼らの 10年ぶりの‘成功’は結局‘成功の荷重’に押しつぶされてしまうかもしれない。だから重要なのが知性、道徳性、文化インフラの問題だ。
 右派としてのアップデートされた哲学と世界観、清潔な社会への規範文化、高品格文化ビジョンなどを確立しなければならない。
 知性とは、でたらめな守旧左派の詭弁にまどわされた青少年たちに、その時々それを凌駕する論理を供給することができる右派陣営の教育教養の力量だ。
 道徳性とは‘保守は検察と暴露者たちの餌食’という固定観念を壊すことができる自浄能力だ。
 そして文化インフラとは'下らん憲法' '保守野郎'などと口汚く叫ぶ'左派賎民主義'を制圧する美学的力量だ。
 これと共に、主流社会の聖骨、真骨出身でありながらも、金正日が来たとしても相変らず格好をつけてにこにこと笑う腑抜けな保守、いつも他人が代わりに争ってくれることを願うタダ乗り保守、‘保守’でありながらも‘保守’でないような格好をする技巧派保守など、'保守資格がない保守' '保守を害する保守'も共に克服しなければならない。  そして守旧左派と 'オレンジ保守'を飛び越える '刷新右派'の新しいスタイルを作り出すため '真摯な右派'は血と汗と涙を流さなければならない。

 
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